Pesta Kaamatan ①
毎年5月、ここサバ州は Pesta Kaamatan といわれる収穫祭のムード一色に彩られます
前回の記事でもふれたように、Kaamatan はもともとサバ州の最大民族であるカダザン・ドゥスン族(サバ州人口の2/3を占める)の伝統宗教 Bobolia とその神話に則った文化的な年中行事です
だんだんと近代化/都市化していくこの土地でも
人々は長い間 平地で水田,熱帯雨林の山の中では焼畑による陸稲栽培をして暮らしてきました
日本でも夏から秋にかけて作物の収穫を感謝する祭事が行われるように
この Kaamatan も 生きることそのものである今年の収穫を感謝し 来年度の豊作を祈るための 儀式であり,お祭りです
今回もこの記事一回じゃ いろんなことを伝えきれないので 何回かにわけて紹介していきますね
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Kaamatan はもともとカダザン・ドゥスン族の収穫祭でしたが
今ではサバ州に住む他の民族(ムルット族やルングス族など)も参加しています
これに関して友だちに聞いたところ、
今ではカダザン・ドゥスン族もほとんどキリスト教かイスラム教に改宗しているし、
このKaamatan も宗教的/儀式的な意味より、民族の垣根を越え“農耕民”というつながりのもと この地での収穫を感謝し豊作をみんなで祝い祈る行事としての意味が強いのだと教えてくれました
実際、この kaamatan はカダザン・ドゥスン族の村に限らず サバ州全土でおこなわれます
このお祭りは 5月の初めから 家レベル,村レベルのKaamatan,地区(郡)レベルのKaamatanと規模が拡大していき、
5/30,31 カダザン・ドゥスン族協会のあるプナンパンという地域で州全体のKaamatanが実施される2日間で盛り上がりは最高潮に達します
この2日間は州の祝日にもなっていて、州全体でこのお祭りを祝うわけです
どこの Kaamatan でも 神へ豊かな収穫を感謝することに加えて 饗宴,音楽,踊りがくりひろげられ、お馴染みのお米からつくる地酒 Tapai を囲んでの酒宴はまだ明るいうちから朝までつづきます
サバ州はイスラム教徒でも“伝統的な飲み物”って表現して お酒(特にTapai)飲んじゃいますので、日が暮れ多頃にはどこの Kaamatan 会場もすっかり老若男女入り混じっての酒盛り会場となっているそうです(笑)
やっぱり 日本の夏祭りを思い出しますよね
日本でもここでも、こういう文化的な年中行事を通して村(共同体)の結束を強めてきたんだろうなぁ
日本人と同じで米を主食とする農耕民族,古の伝承を受け継ぎ,自然を畏れ敬う心をもつ
自分がサバの人たちに親近感を覚える理由がひとつわかったような気がします
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そして会場でいちばん目をひくのは やはり色とりどりの綺麗な民族衣装
民族ごとに伝統衣装が違うことはもちろん知っていましたが、
たとえ民族が同じでも住んでいる地域ごとでこんなにたくさん部族があって 民族衣装も踊りもこんなに違うなんて!
サバ州うまれの知人でさえ、遠くの地域の民族衣装はどこのものかわからないそう
伝統的な踊りも 部族によって様々なので
見ていて飽きることがありませんでした♪
でもね、
特にカダザン・ドゥスン族の民族衣装ってほとんどが黒いビロード生地なんですよね
特に男性は長袖。
暑くないのかね…。。??
暑いよね。。やっぱし。。
民族衣装がどうしてこんなかたちになったのか、いつかルーツを辿ってみたいものです。
→ → → ということでまた次回につづきます
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