2017-07

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屋久島登山の旅【6日目】縦走 - 高塚小屋~縄文杉~ウィルソン株~トロッコ道~辻峠~白谷雲水峡~宮之浦(宿:晴耕雨読)

縦走4日目。最終日です。

屋久島-奥岳縦走4日目

午前4時半に起き、
昨夜遅くから降りはじめたはげしい雨の音が響く真っ暗な山小屋で、
できるかぎりの防水対策をしながら念入りに荷物をパッキング。

ヘッドライトの灯りでゴソゴソするのにもだいぶ慣れてきたような。
大きなバックパックはザックカバーで覆い、カッパ上下、帽子、スパッツをしっかりと着込みます。

5時すぎ、高塚小屋を後にして雨の中を歩きだしました。

yakushima 476

ほどなく縄文杉に到着。
闇に包まれ、雨に濡れて佇む古老の杉。
ひっそりと誰に見られることもなくここで根をはり続けてきた、幾千の年月に想いを巡らし深呼吸をひとつ。

うちのこの短い人生のどこかで
いつかまた逢いたいなぁ。

yakushima 482

縄文杉とわかれ、いたるところから水が流れ出す山道をヘッドライトの明かりを頼りに進んでいきます。耳に聞こえてくる風や雨の音ははげしいけど、頭上高く生い茂る樹々のおかげで森の中の雨はそれほど強くありません。

2時間ほど歩くとウィルソン株のところまで下ってきました。

ウィルソン株は、400年以上前、豊臣秀吉の命令で大阪城築城(もしくは京都の方広寺建立)の為に切り出された推定樹齢3000年を数える巨大な屋久杉の切り株です。

切り株の中には清らかな水が流れていて山の神様に祈りと感謝を捧げる小さな祠もあります。
湧き出るせせらぎの音に耳を澄ましてみると心が洗われ、とても神聖な気持ちに。

その昔、木こりの人たちはこの空間で雨を避け夜を明かしたのだそうです。
深く偉大な森に抱かれ過ごすそんな時間の中で、ヒトは自然に対する絶対的な畏怖と畏敬の念を刻み続けてきたんでしょうね。

yakushima 519


― 森の主人公とは、天空に向かって伸びる生者たちでなく、
   養木となって次の世代を支える死者たちのような気さえしてくる。
   生と死の境がぼんやりとして、森全体がひとつの意志をもって旅をしているのだ。 ―
              (星野道夫「森に還る日」PHP研究所 より)

この森の中にいると、大好きな星野道夫さんの言葉があらためて心に染みわたってきます。

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雨の雫をうけながら顔を上げるたびに息をのむこの森の奥深さ。

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沢を流れる水の音がだんだんと大きくなっていき、ついにゴーゴーと轟きだすと大株歩道入口(山を下りてきた私たちからすると山道の出口)に到着です。
ここからしばらくはトロッコ道。
このトロッコ道はかつて屋久島の林業の要として伐採した杉など運び出したもの。
両脇に立ち並ぶ大小様々な杉は、屋久島の人と自然が紡いできた伐採と再生のながい歴史を物語っています。

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さらに、ここには屋久島の小さくてとっても大きな魅力である苔がたくさん。
初めて屋久島を訪れた時のガイドさんに教えていただいた苔の美しさに私もすっかり魅了されています。足をとめて水の滴り落ちる様をずっとずっと眺めてたい…。
なんで雨の屋久島がいいかって、この水を含んで潤い輝く苔があるから。

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元来、土壌が花崗岩の屋久島は植物が生育しにくい環境。
でも暖かい黒潮と海岸部から一気に高い山が聳える独特の地形が生み出す年間雨量10000mという大量の雨と、花崗岩に取り巻きその豊かに降り注ぐ水を蓄える苔があることで、この森はこんなに豊かな生態系を育んできました。

この小さな小さな苔たちが、屋久の森を支える生命の源なのです。

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楠川分かれまでトロッコ道を歩き、ここから私たちは再び山の中を進む道へ。
白谷雲水峡を目指します。
通る人が少ないからでしょうか、山道まで苔むして深い緑の世界です。

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10時半頃、長い山道を登りきり辻峠へ到着。
晴れていれば遠く愛子岳まで一望できる太鼓岩へ立ち寄ろうか悩みましたが、激しさを増した雨とものすごく強い風のため今回は断念することにしました。

一路、白谷雲水峡を目指します。

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白谷雲水峡は、渓流沿いに苔むした照葉樹から屋久杉までの森が広がり、映画「もののけ姫」のイメージづくりに宮崎駿監督が何度も足を運ばれたという場所です。

私たちは白谷雲水峡の中でも通る人の少ない原生林歩道コースを往きました。
雨で増水したいくつもの渓流を岩跳びして渡ったり、迷いそうなくらい紆余曲折した道でしたが、他に人もいらっしゃらず最後までどっぷりと屋久の森に浸ることができてよかったぁ。

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山道に倒れてしまったからでしょう、切られた倒木がありました。
こうして見ると本当に細かく詰まった年輪。
栄養分の少ない花崗岩地質だからこそ杉の成長は遅く年輪が緻密になり、他地域の6倍もの樹脂が蓄積され、この樹脂の防腐 ・抗菌・防虫効果によって屋久杉は長い年月の間朽ちることなく生き続けるのです。
森の中で新たな生命の拠り所となっていた倒木も同じ理由で腐りにくく、何百年という時を経ても土埋木として苔むし残るんだそう。
まだはっきりと姿をとどめる倒木の上に樹齢数百年の立派な杉がそびえ立っている理由がよくわかりました。

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1993年、他に比類のないすばらしい地形的な特徴を持った景観と、そこに息づく生物学的・生態学的進化過程の代表例とも言うべき豊かな自然により日本初の世界遺産として世界自然遺産に登録された屋久島。

3泊4日、
ありったけの緑に包まれ、
息をのむ神聖なまでの美しさの中に浸りきりました。

本当にずっとずっとあの山にいたかった。
あの深い深い自然の理の中ではすべてが満たされていると心から思います。

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今回この屋久島登山の旅を通じ、本当にたくさんの人に出逢わせていただきました。

本当に素敵な宿・晴耕雨読で出逢った方々、
息の上がる山道を励ましあいながらすれ違った皆さん、
山で一期一会の挨拶を交わしたたくさんの人たち、
あたたかく歓迎してくださる屋久島の方々...

知らない土地、はじめて出逢うもの、
いろんな生き方、いろんな年代の、本当に素敵な人たち。

旅に深みを与えてくれるのは、こうした旅先での出逢いやと心から思います。

いつもの日常じゃぁ出逢えない幅の人と出逢って、
同じ釜の飯をいただいたり、お酒を呑んだり、同じ風に吹かれたり...

そんな出逢いが旅の醍醐味です。

そして日常にもどった時、
自分の人間としての幅がもうちょっと広がったり、生き方がまた少し深くなる。

今回は本当にそんな旅でした。

一緒に過ごしてくれた梅ちゃんには言い尽くせないほど感謝しています。

yakushima 610

“ 外は広く 内は深い ” (鈴木大拙の言葉)

旅の出逢いは一期一会かもしれません。
でも、そのつながりが外に内に続いていって
またこの人生が豊かになっていくと嬉しいと思います。



さぁ、ひとまず次は屋久島のご縁で5月に雪の富士山登山です。




























     
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